日本は記録的な暑さが続いておりますが、皆様、いかがおすごしでしょうか？日本滞在中の方には申し訳ないのですが、こちらNYはいつもよりちょっと涼しめです。なんなんでしょうね。日本が鬼暑だとこちらは涼しく、また日本が暖かいと、こちらは激寒だったりということが多い気がします。気象が詳しいヒト、誰か詳しく解説して〜！！！
と、無難に天気のお話から始めさせていただきましたが、本日はまったく違うネタをご用意しております。先月、ついに経済再開フェーズが４に突入したNY。私も６月末のフェーズ３突入を機に、ちょくちょくスタジオや島に出かける機会が増え、約３ヶ月強ぶりに地下鉄を利用してみたのですが、地下世界、ロックダウン前と激変しておりました。その激変っぷりがあまりにも素晴らしかったのでw、本日はNYの地下鉄がどのように変わったか、レポートしたいと思います〜。
その前に、ウィルス感染問題前のNY地下鉄の様子を軽くご紹介いたしましょう。NYの地下鉄が２４時間営業ということは多くの方がご存知だと思います。ラッシュ時はとにかく密、密、密。座れることはほとんどなく、また、２４時間営業であることから、ホームレスの方々がお宿代わりに利用しておりまして、とある時間になると、完全宿泊施設化し、臭い、汚い、ゴミがいっぱい落ちている、というトホホタハハな状態が常でございました。しかも遅延、停滞は日常茶飯事。長時間臭みと蜜に耐えなければいけないという悲惨な状況も多々ございました。
しかしロックダウン後、人々が消えた地下鉄がホームレスの方々の完全ホテル化し、その結果、地下鉄内でクラスターが多発、業を煮やしたNY政府は、ホームレスによるお泊まりの防止、さらに２４時間ごとにすべての車両の消毒行うため、午前１〜５時の運休を決定しました。これは創業以来初の事だそうです。そうして人の流れを止め、徹底的に消毒しまくった結果、美しく快適な地下鉄に生まれ変わったのであります！
まずは左の画像をご覧くださいませ。フェーズ３時の２nd Avenueの駅構内です。ここはソーホーとイーストビレッジの境にある駅で、ロックダウン前は結構な賑わいを見せておりましたが、この日は私を含めて数えるほど。フェーズ４になった今でも、ミッドタウン中心の駅以外は、まだまだ人は数えるほどしかいません。
そして右の画像は、現在までの平均的な車両内部の様子です。午後はいつ乗っても、だいたいこのぐらいの人数です。しかも、このマスク装着率！すごいでしょ？ほぼ１００％の人がマスクをつけて、ソーシャルディスタンスに気をつけながら乗り込んでいます。リベラルで、従う事が大嫌いなニューヨーカーのこの徹底ぶり。私、ちょっと感動しました。それほど当時のNYの状況がヤバかったと言えばそれまでなんですけど、数ヶ月前までマスクをつける習慣のなかった人達とは思えません。ウイルスの震源地と言われた中で、メディアを駆使して徹底的にマスクキャンペーンを行った成果でしょう。
NYらしく、いろんな言語でマスク装着の大切さを呼びかけています。さらに驚いたのは右画像。
「マスクは尊重の証！（イイネッ）」
て、なんやコレw。つい数ヶ月前まで、アジア人がマスクをつけたら襲われる、なんて事があった街とは思えませんw。この短期間でここまで人の価値観って変えられるモノなのですね〜。どちらにしましても、堂々とマスクをして出かける事ができるようになって、ほんと良かったと思います。
さらに、マスクデビュー間もないメリケン国の皆様に向けて、正しいマクスのつけ方画像もしっかり用意されています。左上から、
「あかん」
「惜しいけどそうやないねん」
「やりなおせや」
そして、最後に「コレコレ！（バッチリや！）」という感じ。いや、わざわざ関西弁にしなくてもいいんですけど、まぁ、ノリはこんな感じです。
コチラは、NY各所に新たに設置されたサニタイザー（消毒液）「NY Clean」です。誰でも必要な際に利用することができます。今ではすっかり日本でも有名になった、クオモ知事のドヤ顔発表会見が非常に印象的でしたが、実はこのサニタイザー、NY州の刑務所の公正プログラムの一環として製作されております。地産地消の良き形。できれば私も個人的に購入してみたいと思うのですが、一般向けへの販売は今のところ確認できておりません。友人Kちゃん命名「あの方たちのサニタイザー」。できれば一度使ってみたいものですが、不特定多数の方が触ったポンプを触るのは、かなり勇気がいりますw。
一目でわかる大きな変化といえばコチラでしょう。コレ、新たに床面に設置されたソーシャルディスタンスパネルです。約２メートルごとに設置されているのですが、よく見ると、なんだか様子のおかしな足跡も多数含まれております。
サイボーグかロボットのような足跡の他に、ワンコ、アヒル、そして恐竜用のソーシャルディスタンスパネルを発見しました。これがランダムに設置されています。こういう非常時にもユーモアを忘れない、実にNYらしいデザインで、私気に入っております。
この難しい最中で生活を支えてくださっている皆様への賛辞と感謝も忘れません（画像はスペイン語です）。
実は久しぶりに地下鉄に乗ってみて一番驚いたのは、その清潔さでした。私の最寄り駅は、２つのラインの最終発着駅なのですが、ホームに、各車両ごとに清掃員が配備されておりまして、電車が到着、再出発するまでの短時間でしっかりと清掃と消毒が行われています。２４時間ごとのUV機器を使った車内全体の消毒に加えて、毎回電車が最終駅に到着するたびに、人の手によって行われております。だから、あんなに臭かった車内も一切臭わない、ゴミ一つ落ちていない清潔さが保たれていたのです。こりゃ快適なはずだわ。ほんと感謝しかありません（合掌）。
こうやって、たくさんの人の努力と支えにより、NYはなんと本日現在も、陽性率１％以下という、全米１を誇る低水準で経済活動をゆっくり再開させております。数ヶ月前の悪夢のような状況から、よくもまぁここまで持ち直したものだわ！他方多数問題は抱えておりますが、一時期の事を考えると、概ね良好ではないでしょうか。
日本もなかなか厳しい状況が続いておりますが、皆様もどうぞ気をつけて、楽しくお過ごしくださいませ〜。
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