さよなら さんかく

初っ端から一体何を見せられてるねん、て話ですけど、一旦コチラはスルーしてくださいw。

皆様、おこもりGW過ごしていらっしゃいますか?本日NYでは、今後の経済再開プログラムが発表されました。早ければ5月15日より、1〜3段階に分けて徐々に経済活動が再開されるそうです。まずは製造業から解禁となり、およそ2週間以上期間をあけて、各事業で必要不可欠な業種から徐々に再開されるとのこと。ただし、入院患者や感染者数が増えない場合に限りの条件付き再開となりますので、実際に15日確定とはまだ言えない状況です。

段階を踏んで再開ねぇ…………とこの情報を読んでいる最中、そういえば以前、ココでも段階踏んでご紹介しまっせ〜とお伝えしながら放置していた、どうでもイイだろうネタが一つあったぞ、ということを思い出しましたw。それは、私がなぜクマをモチーフに創作し続けているのかというお話です。おそらく、今世界で最も必要のない情報の一つであることは間違いないのですがw、本日はあえて「真のクマ好き」へと覚醒していくストーリーのフェーズ2についてお話したいと思います。

その前に、そんな内容すっかり忘れてもーたわ!もしくは、そんなん知らん、という方は、ぜひ下記リンクよりおさらいくださいませ。

真のクマ好きへの覚醒物語 フェーズ1・「何故ゆえに、クマ?」

どどん!こちらの絵本との出会いが、「真のクマ好き」覚醒へのフェーズ2となります。皆様も小さい頃読んだ、もしくはお子さんに読み聞かせただろう「こぐまちゃん」シリーズ。原作は、童画家のわかやまけん先生(1930~2015)。太いマジックでス〜っと描かれたような、シンプルかつ洗練された美しい画風ですが、なんと2mm幅の線を描き、その間の部分を丁寧に墨入れして描かれているそうです。だから、計算しつくされた美しい線とフォルムの世界に、温かみを感じることができるんですね〜。

こちらがご存知、シリーズのメインキャラクター、ごぐまちゃん(左)としろくまちゃん(右)です。耳は左右アシンメトリーで、右耳だけが必ず少し大きくなっているのが特徴。表情は基本このまま、変わりません。

多くの方がご存知だろうこぐまちゃんのキラータイトルは、「しろくまちゃんのほっとけーき」。2018年の時点で、他のタイトルが約90万部〜100万部なのに対し、コチラはなんと297万部。しろくまちゃんがホットケーキを焼くだけのお話なんですけど、焼ける際の臨場感がたまらなく、ページをめくるたびにお腹が減ってしまいますw。

しかし、私が運命の出会いを果たしたのは、こちらではありません。今回の題名にもなっている「さよなら さんかく」なのです。

ここでようやく初っ端の写真に触れますがw、出会ったのはちょうどこの頃(満4歳)。当時近所には図書館がなく、市営の移動図書館「TTJ号」(名前は伏せますw)が、月に何度か各地を巡回しておりました。小型バスにぎっしり詰め込まれた本の山。その薄暗い一角で、私はこの「さよなら さんかく」を発見したのです。

読んだ瞬間、今まで感じた事のない不思議な感覚が、私を襲いました。スキとかカワイイ!じゃないんですよw。なんだか、ソワソワ落ち着かない感じw。「カイジ」や「アカギ」の「ざわ… ざわ…」が一番しっくりきます。白黒のクマらしきものが、丸やら四角やら、トマトやらキリンやらをアピールしてくるだけの内容なんですよ。この味わったことのない違和感w。それ何か知りたくて、私、このタイトルばかりを繰り返し繰り返し、何度も借りまくりましたw。

当時はっきり好きと自覚していたのは、「うさこちゃん(ミッフィー)」、「ノンタン」、「こえだちゃん」で、本もおもちゃもたくさん持ってました。なのに、こぐまちゃんだけは、何故か一度も買ってもらおうと思わなかったw。なんなんでしょうね、コレw?この違和感、結局ずっと何か分からないまますっかり忘れていたんですが、10年前、大学院でクマをモチーフに創作を始めたのをきっかけに急に思い出し、NYの紀伊國屋でついに購入しました。その際、他のこぐまちゃんシリーズもしっかり読み直して気づいたのですが、この「さよなら さんかく」だけ、明らかにちょっとテンションが違うんですよ。

まずこのタイトルだけでも、他と比べてちょっとおかしくないですかw?「ほっとけーき」や、「ぱんかいに」などは、タイトルを見ただけで内容がわかりますし、実際、ちゃんとした設定とストーリーが展開されているんですけど、「さよなら さんかく」だけは、まったく意味不明なんですw。

まずは1ページ目をご覧ください。しろくまちゃんが、これから絵本の中ですることが、しっかり記されています。

どどん!こちらが「さよなら さんかく」の1ページ目。今までのフォーマット、ガン無視。意味が分からんw。

さらに、状況説明もストーリーも一切無しの強引さで進んでゆきますw。なんで三角は帽子やねん、とか、もはやツッコミはエンドレス〜w。

初っ端からこぐまちゃんに「とうふ」を持たせる渋さ!ここからすでにテンションが別次元。幼児に豆腐てw。

四角 → 豆腐 → 白 → ボール → 丸 → トマト → 赤

という風に、形、モノ、色、と繰り返し続いていくのですが、お気づきになりました?この「さよなら さんかく」というタイトル、実はストーリーはまったくない代わりに、すべてが「形」と「色」と「モノ」で構成された「言葉あそび」がコンセプトとなっている、視覚的、聴覚的に、非常にデザイン性&芸術性の高い一冊だったのです。

10年前に読み返した時、度肝を抜かれましたよ。なんじゃこの高度な絵本はとw。しかも、いつもならこぐまちゃんたちとお家周辺アイテムしか登場しないのに対し、このタイトルのみ、色々なモノや生き物、植物、建物などがふんだんに登場し、とってもカラフルで見ても読んでも楽しいんですよ。私、この「さよなら さんかく」が、こぐまちゃんシリーズの最高傑作だと思っています。

で、結局、4歳時に感じだ、あの、ざわ…ざわ…とした違和感は何やってん?と聞かれたら……………さあね〜w?ワカリマセ〜ンw。前回の締め同様、前世の因縁か、魂に刻まれた何かなのでしょうw。とにかく、この「さよなら さんかく」との出会いが、「真のクマ好き」への覚醒フェーズ2であり、この経験が私の潜在意識を深く刺激し、現在の作風への糧となったのは間違いありません。わかやまけん先生、こぐまちゃんを産み出してくださって本当にありがとうございます!

そうそう!今回の記事を書くにあたり、色々検索して初めて知ったんですけど、シリーズは今年なんと創刊50周年だそうです!公式サイトをチェックしたら、物欲に駆られすぎて、一通りカートに入れたあと、そっとページを閉じました…w。超キケン!!!

ご興味のある方はぜひチェックしてみてください。こぐまちゃんの他にも、「11ぴきのねこ」というキラータイトルが、皆様の物欲を激しく刺激すること間違いナシですw。

こぐま社 (絵本とグッズ)

そして物語は、実はあと2段階のフェーズを経て、「真のクマ好き」へと覚醒してゆきます。続きはまたどこかのタイミングで〜w。

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